東京地方裁判所 昭和31年(レ)87号 判決
(抄録)
「被控訴人(原告)」…控訴人の時効利益の援用の抗弁に対し、控訴人は昭和二九年九月二四日被控訴人の代理人Aに対し本件手形に基く裏書人としての償還義務を認めてその遅延損害金についての特約を結び、右債務の消滅時効の利益を抛棄した。
「控訴人(被告)」…本件手形が適法に呈示されたものであつて控訴人と被控訴人との間に被控訴人の主張する遅延損害金についての特約が成立したとしても、本件手形の所持人である被控訴人の控訴人に対する遡及権については満期日から1ヵ年の期間の末日である昭和二八年七月一五日の経過をもつて消滅時効が完成した。よつて控訴人は昭和三一年五月二八日の本件口頭弁論期日において右消滅時効を援用した。従つてたとえ遅延損害金請求権があつたとしても基本債権が時効によつて消滅したから特約の時に遡つて消滅した。